NPO法人場作りネット 

目指すのではなく、すでに実現する

【場のレポート】 「バツイチ」から「マルイチ」へ。マルイチ倶楽部という希望。  場作りネット 元島生

マルイチ倶楽部という大人のクラブ活動がある。

もともとは「バツイチ倶楽部」という名前で活動していた離婚経験のある人の集まりであるが、お話し会を覗いてみると、離婚経験どころか結婚経験のない人も数名参加していて、にぎやか。敷居が低く、誰でも参加できそうな、なんだかほっとする集まりだった。

設立した女性は、いろんなことがあって、離婚。子ども手放すという辛い経験をした。

そして離婚は、「お嫁さん」「奥さん」「お母さん」いろんな社会的立場をも奪っていった。

友人とも付き合いづらくなり、もう自分には仕事しかないと、一心不乱に十数年間仕事を頑張った。
しかし、それは、傷を覆い隠すための頑張りであり、やがてうまくいかなくなり引きこもってしまう。
引きこもっている間は、精神的追いつめられていた。
やがてアルバイトを始めることが出来たが、仕事と家だけの生活ではバランスが取れず、もうひとつの居場所を探す中で「コミュニティハウスひとのま」というコミュニティスペースに通うようになる。

そこで、いろんな世代や立場の人たちと触れ合う中で、自分が抱えてきた問題も、客観的に眺めるようになる。

やはり自分にとって克服したい一番ポイントは離婚したときの事だった。そのことを話したいという気持ちが強くなっていく。

そうしてバツイチクラブを結成する。

女性は当初をこう振り返る「バツイチを自虐ネタとしておもしろがれたらいいなーという感じでした(笑)バツイチの事を話せたら楽になれるかもという思いもなんとなくありました」

雑多に人が溜まるコミュニティハウスでは、自分のマイナスだと思ってきた事を気兼ねなく話ができて、それを周りも受け入れてくれるという安心感を、ゆっくりと「人の中」で得たのかもしれない。

 

結成の動機はそういう笑いの雰囲気から始まったバツイチ倶楽部。

月に一回集まりを開き、思いを吐き出したり、聞いたりするうちに、バツイチは☓ではない。むしろ○だと思えることができるようになり、バツイチクラブからマルイチ倶楽部に改名した。


 ある男性は、離婚して傷を抱え、悶々と苦しんでいた折に、バツイチクラブのチラシを見つけ、参加。

元来、思いを人に話したり、相談したりするようなことが苦手タイプで、自分の中にため込む性格だった。

「無意識のうちに吐き出す場を求めていたのではないか」と本人は分析する。
バツイチクラブで自分の思いを言葉にして出すことで、自分の思いを整理することができた。

「一人で考えていたら、どうしても堂々巡りになる」

 

結成から3年ほどが経つ現在も、月に一回のお話し会や、「ラブイチ」というスピンオフ企画なども行っている。

「バツイチの事をしゃべるより、現在の生活に目を向けることが多いですね。無理やり過去の話をする必要はないし、いろんな話をしています」

そこもいいなーと思う。

人間、生きていればいろんな出来事が起こる。そして全ての人の人生にストーリーがあり、それをどう捉えるかも、人それぞれの段階がある。ただそのストーリーが肯定的な意味を持つきっかけとなるのは、それを語る場と、聞いてくれる人の存在なのかもしれない。

 

「バツイチ」社会的には否定的なイメージとストーリーを連想されるこの言葉を、何気なく集まった小市民がひっくり返してしまう。

そういう事が我々にはできるかもしれない。

なんでもない小さな僕たちが、小さく文化を変えていくことが。

生きずらい世の中に、生きる場を少しずつ増やしていくことが。

こういう場が市民の手で何気なく作られ、そこに人が集まって、人々の意識が「ふと」変わっていく。そのことに僕は安心感を感じるし、この国の希望を感じる。

そこに僕たちの希望をかけたいと思う。

僕はバツイチではないが、僕もまた参加したい。そう思える、なんだか温かい、希望の場所だった。

9月22日 場作りんぐ開催しました。

場作リングを開催しました。

「こんな場があったらいいなー」を実現する一日。

いろんな場が集まりました。

創作品のお店あり、タロット雑談あり、コミュニティ麻雀あり。カフェあり。

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外はあいにくの雨でしたが、七輪も青空マージャンも、街の保健室もやりました。

 

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ナスを焼くナース

ナスを焼きつつ、血圧を測りつつ、健康相談にのる楽しい街の看護婦。

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ライブも。。。

 

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釣り部は早朝から大量に釣ってきてくれました!

 

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麻雀もはじめてあった人が仲良くなるにはなかなかいいですね。

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昨今、お金が無いと楽しめないような祭りが多いですが、そうではない楽しい場を作れたらいいなと思います。

こういうイベントは特に大変なことはなく、「こんな場をやってみたい」というのが集まるだけ。

また気軽にまたやってみたいと思います。

 

公開ヒソヒソ話の報告(fecebook2016.8.1より)

第一回「公開ヒソヒソ話」(高岡駅B1ステージ)
場作りネット名義では初の企画。

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ここはひとつ始球式から始めようという事になっていました。
しかし!そこでさっそく事件は起こりました。

...

迷惑にならないタイミングを見計らい、ピッチャーの江川さん(本名)がスタンバイし、元島がキャッチャーの位置につくと、ちょうど左バッターボックスの位置に知らないおじさんが。
「何やっとんのや?場作りって何?場作り言うたって何作るんじゃ?」
真っ赤なポロシャツ。ボサボサの髪。汚れた靴。きつく締めたベルト。サイズの合ってないヨレヨレのズボン。
強烈な個性を放ちながら、矢継ぎ早に「場作り」についての素直な質問を投げかける、いわゆる最近見かけなくなったタイプのおじさん。
僕(元島)は気が付くとカラーバットを手渡していました。
すると、質問を繰り出しながらも素直にバッターボックスに付き、ピッチャーの方に構えるおじさん。
投げる江川。降るおじさん。何が起こったか理解できない観衆。
バットを降り終わるや否や、矢継ぎ早に質問を繰り広げるおじさん。
あっけにとられる観衆。再度バットを渡す元島。質問を繰り広げながらも構えるおじさん。投げる江川。降るおじさん。
笑う観衆。拍手。
ということで、場作りネット第一回公開ヒソヒソ話は、波乱の幕を開けたのでした。

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その後も「どこからがセクハラか」という質問をしまくるおじさんにも「まあまあ座って」と仲間に入ってもらい、車座になって話は始まりました(笑)

今回のイベント、宣伝は元島のフェイスブックページの投稿のみ。
一週間前にお知らせした程度でしたが、心のアンテナに何かをキャッチした6名(おじさん含む)、それに場作り運営メンバー4名、計10名が参加しました。

自己紹介は名前と「作りたい場・あったらいいなと思う場」
・物作りして、それを気軽に売ったり展示できるような場
・町の保健室を作りたい
・のんびりしてもらえるようなカフェをやりたい
・弱音を吐ける場が欲しい(ネガティブを言える場)
・仕事のグチ言える場(仕事で辛い思いしている人多い)
・激論する場が欲しい(朝まで生TVの田原役がやりたい)(おじさん)
・商売を始めたい。同じ志を持つ人が集まり情報交換できる場
・自分でやるよりフォロー役がいいので(黒子集団・黒子派遣)
・仕事作りがやりたい
・青空マージャン(外でやってたらコミュニティが生まれるかも)
・ハードルの低い婚活(自然な出会いの場)
・しんどいカラオケ(盛り上がらなくていい)
・七輪でコミュニティ作り
と、いろいろ出ました。
出れば出るほど、話はリンクし合ったり、重なったりしながら、さらなるアイデアを生んでいく。面白いミーティングでした。
おじさんは「正直言わしてもらうとな」とずっと正直に言っていました(笑)

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外で何かやるってのは、コミュニティ作りができて大事だなーとか。
多様な場があること自体が大事だなーとか。
多少不出来な場でも、応援することで、多様な生き方を許容するような風土作りになる思うので、場を認めていくことが大事だとか。
そんな大切な話も出ました。

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せっかく出た場のアイデアを生かそうということで、作りたい場を定期的に形にするイベントをやってみようという話になりました。
名付けて【場作りんぐ】

【場作りんぐ】
(場作り)と(ing)を足した造語。場作り現在進行形という意味。
やってみたい場を実現してみるイベントの名称。
商品ではなく場が集まるイベント。

ということで、【場作りんぐ】を9月22日(秋分の日)に行います
場所はコミュニティハウスひとのま http://hitonoma.net/
乞うご期待。

ちなみに、自己紹介でおじさんの名前はイチローだったことが分かり図らずも始球式は、江川VSイチローであったことをここに報告しておきます。

場の集まるデパート!場作りんぐ!9月22日秋分の日

2016年9月22日(木)秋分の日

場の集まるデパート「場作りんぐ」を行います。

ことの発端は7月。高岡駅地下ステージで行った「公開ヒソヒソ話」。

そこでは「こんな場があったらいいな」「こんな場がほしい」という意見がたくさん出されました。

そこで「あったらいいな」を実現するイベントをやってみようー

ということで場作りんぐは誕生しました。

場作りとingをくっつけたイベントタイトルもその日に決まりました。

場所は伝説的コミュニティーを生み出し続ける一軒家コミュニティハウスひとのま

ひとのま

誰もが気軽にコミュニティを作る。そんな一日をやってみたいと思います。

ぜひどうぞ。

 

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