のきした、はじめました。
若者の自殺が過去最多となりました。
相談支援の拡充と反比例して、死を選ぶ若者は増え続けています。
そうした中、場作りネットでは、若者向けの相談事業を「若者自身と一緒に行う」ということに、一昨年からチャレンジしてきました。
https://www.n-fukushi.ac.jp/ad/love/interview/index05.html
それは、「相談現場を意味あるものにするため」というよりも、「若者たちと一緒に、今なにが必要なのかを考えたい」という気持ちでした。
福祉系大学に協力を依頼し、若者に集まってもらい、1年半、相談現場を一緒に作ってきました。
専門職も含めたいろんな大人たちと、若者が、対等に意見交換をしながら、相談してきてくれた人と一緒に、何かを見つけていくということを目指し、日々取り組んできました。
見えてきたことは、たくさんありました。
それは、大人も子どもも関係なく、みんなで、この社会に生きる自分自身を、見るけるような毎日でした。
そして、若者がとても追い詰められている現実も見えてきました。
・若者は「支援臭」がする大人には、本当のことなど相談しないこと
・チャットを頼り、詐欺や搾取など被害に巻き込まれていること
・親との関係に苦しんでおり、経済的にも逃れる術がない事
・いじめやパワハラ被害で追い詰められていること
・ねばならないから離れられないこと
そうした現実に、日々触れるなかで、何に今取り組む必要があるのか、それもまた見えてきました。
取り組みを始めて一年半、新たに、プロジェクトを立ち上げることになりました。
プロジェクト名は「のきした」
そんな名前の家を、作ってみよう。
ひとまず雨や風をよける家。
そこから何かをはじめたり。
しばらく何もしなかったり。
泊まれて、住めて、立ち寄れて。
誰の家でもない家。
社会の軒下。
そういう家を作るというチャレンジをしてみたいと思います。
軒(のき)は強い日差しに対し影をつくり、激しい風雨から壁面や開口を保護する役割があり、日本家屋は、軒があることで、縁側が生まれ、屋内と屋外をつなぐ空間ができたとのこと。
社会にそういう「隙間」が無くなってきています。
電車に飛び込むのも、交差点に突っ込むのも、隙間のない社会への最後の抵抗に見えてしかたないです。
どうせ隙間を作るなら、楽しく作ってみたいと思います。
そこから、また何か始まるといいなと思います。
さて、楽しくなってきた。